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概要など
韓国における反日の歴史や経緯と、反日者の認識と事実との違い、およびそれらの原因やそれらへの指摘が述べられている。基本的に、反日は誤った認識に基づいた考えおよび言動であり、それが是正されないことは韓国にとっても良くない、というスタンスで書かれている。
触れられている具体的な内訳は、反日行動の結果としては、竹島問題、慰安婦問題、「強制動員」問題、鉄杭騒動、親日精算など。そうなるような影響を与えた要素としては、シャーマニズムから来る精神文化、種族主義と言えるもの、初代大統領の李承晩(イ・スンマン/り しょうばん)、そして日本による植民地支配と、韓国側および日本側の一部が後にそれらのでき事をどのように解釈・流布してきたか、など。
韓国で出版された書籍の日本語版。編者である李承晩学堂の校長である李栄薫(イ・ヨンフン)氏をはじめとする韓国の複数の著者によって書かれている。
感想など
竹島問題は子供の頃から気になっていたし、慰安婦問題についても中高生くらいからはそこそこ気になっていたと思う。(ほぼ1990年代)
でもまあ正直その頃までは、やっぱり悪いのは日本ではないかという気持ちにけっこう傾いていたような気がする。おそらく、政治やマスメディアや教育、そしてそれを見ている周囲の大人の考えが、そのような方向性だったからだろう。私もまんまと引きずられていたわけだ。
それでもその後は、それらの韓国側の主張はおかしいという意見や、その他の反・反日的な意見も時々聞くようになり、私も徐々に疑問を持ち始めてきた記憶がある。これはおそらく、インターネットの台頭や、新たに検証された書籍や賢明な論客などの情報源によって、マスメディア全般等によるそれら報道に疑問を感じる人が少しずつでも増えてきたからなのだろう。
そうなってからは、私もインターネットをはじめとする断片的だが色々な情報源を見聞きすることで、韓国側の主張に対する疑いの気持ちは年々さらに増えてきて、そうこうしているうちに2,30年も経ってしまったが・・、まさにピークに達していたところだった。そしてついに、韓国の反日に対する検証がまとめられたこの書籍を読んでみた。出版されてからもう5年以上も経ってしまったが・・・。
読んでみたら、とても興味深く、様々な疑いはほぼ確信に変わってきた。
反日側の主張と、事実やその根拠とが比較され、それら主張の虚構が次々と指摘され、明らかになっていく。長年のモヤモヤが晴れた感じがした。
それと同時に、韓国の中にもこのように客観的かつより良い方向性を模索する賢明な方々がちゃんといるのだということを知った。そして逆に、日本の中にも、一部の反日要素の原因を作ったり加速させてしまった人々がいたことも。
一番面白かったのは、竹島(独島)のところだ。
韓国側が竹島(独島)は昔から韓国の領土だと主張する根拠としている古地図上の「干山島」が描かれている位置が、時代によって異なりまくっており、また、描かれていない時代もあったということだ。時代ごとの複数の地図が併記され(P.146)、そこで「干山島」が彷徨う船のごとく鬱陵島のすぐ近くをぐるぐる回っている様が、もはやシュールだった。その他の論と合わせて考えても、やはり「干山島」は誤解から生じた幻想の島なのだろう。
あと、プロローグの章「嘘の国」のタイトルと内容が、初めからなかなかのインパクトだった。
当然だが、歴史には事実が記載されるべきだ。100%は不可能だったとしても、できるだけ事実に近いだろうことを採用すべきだし、間違いが分かったなら訂正すべきだ。さもないと、様々な不整合が生まれ、それは今の社会にも多かれ少なかれ悪影響を及ぼすだろう。
この書籍でも、「間違っていたと判明したら、私たちはためらわずにミスを認め、直していくつもりです。」(P.6)と書かれている。当たり前のこととはいえ、その基本姿勢があることは素晴らしいと思う。
翻訳も読みやすかった。
様々な認識が正しく良い方向に改善され、日韓関係が上辺だけではなくちゃんと良くなっていくことを願う。
