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★★★★
概要など
日本のデジタル主権がどれだけグローバリズムに都合よくさせられてしまっているかが書かれている。このような情報戦は日本においても数百年前からあるということと、その大まかな経緯にも触れられている。参政党の党首である神谷さんの本。
感想など
デジタルプラットフォーム的に日本がどれだけ弱い立場に立たされているかが、よく分かった。
読めば、ここ何十年かの間の、表面的には報道されてきたニュースや、多くの人が知っているであろう事実の話が、色々と出てくる。しかし、私はそれらの多くを個別かつ表面的には知ってはいても、それらを深掘りしたり、影響を理解したり、点同士を結んで線にすることは、できていなかった。しかしこの本を読んで、大まかだけど線としての理解を深めることができたように思う。
もちろん、自分が全く知らなかった個々の話も色々とあり、それらを新たに知ることもできたことも良かった。
GAFAMやFANGをはじめとする米国のデジタルプラットフォーマー企業のサービスを、たいした思慮もなく嬉々として使い続けてきてしまった自分を振り返らされた。状況的にやむを得なかったとはいえ、そんな自分が少し恥ずかしくなった。
ただ、それらをうまく利用して少しでも生産性を高めようとするならまだ良いだろう。
しかし日本では、場所にもよるだろうが、逆にそれらに振り回されてしまっていることが多い気もする。それでは益々よろしくない。この本に書かれているようなメディアリテラシー等への意識の低さ、そして元をたどれば教育が、その原因なのだろう。
話はどれも興味深かったが、個人的には、「策略によって封印された画期的なデジタル技術」節(P.23)がとても印象に残った。ここに登場する Winny や BTRON、そしてリクルート事件により失われたかもしれないものについて、同じ日本人としていたたまれない気持ちになる。特に Winny については、当時話題になったことを覚えているし、映画 “Winny” を見てからは、改めて色々と考えさせられた。
同じ節に書かれている WikiLeaks についても、日本発ではないけれど、同様にモヤモヤが残る。
2025年の2月に出版されたこの本に書かれている様々な懸念事項は、もちろんその後も現実として続いていたり、関連すると思われることがしばしば表面に現れたりしている。
2025年7月には、SNSの情報に関して「われわれ、相当消し込みにはいっていますから」と、政治家が番組内で発言。
2025年12月1日には従来型の健康保険証の有効期間が切れ、その後は原則としてマイナ保険証か資格確認書が必要となった。
他にも関連ニュースは日々色々と出ているのだろう。
それでも、2025年7月の参議院選挙では、参政党などのいわゆる保守層が躍進。10月には自民党からは高市総理が誕生した。
中でも特に、この本の著者である神谷さん率いる参政党の躍進はもちろん、これらデジタル懸念の払拭への強力な足掛かりとなるのだろう。
個人的にできることとしては、デジタルプラットフォーム的な分野であっても、やっぱり日本企業のサービスをできるだけ応援して使っていきたいと改めて思った。現実問題として今はまだ難しい場合も多いけど・・・。
それは単に身内だからというこじんまりかつなんとなくの理由からではなく、経済や心身の平和と安全を含む、実利や実益のためだと思っている。いずれ世界中がそれぞれに良い状態になって欲しいからこそでもある。そしてその過程でも、いわゆる外部同士であっても信頼できる相手とは互いに協力しあい、リスペクトし合う。そんな当たり前のようなことが、ちゃんとできるように。
