ダウン・ツ・ヘヴン

【中古】 ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven 中公文庫/森博嗣【著】

 

★★★★

今回の戦闘シーンは、さらに凄くなってた。
特に最後の一騎打ちが最高に凄い!
飛行機用語には相変わらず苦労するけど、なんとか創造力を絞って読んでくと、かなり楽しい!
入り込んでいくと、主人公の戦闘描写に合わせて、読み手側の脳内スロットルも上がってく感じ。
脳内グラフィックボードのGPU性能が加速されてく感。

小説でここまでドッグファイトを表現できるなんてすげえ!!

ガンダムの小説とかでもこういう書き方を取り入れてくれたら、空中戦なんかはもっともおろくなるかも。

読んでると、たいていエースコンバットをやりたくなってくる。

人物描写はというと、主人公が前話に比べて少しだけ大人になった感じ。
大人と言っても、この主人公が定義する「大人」は、ほとんど良い意味は含んでいないんだけど。
彼女自身が図らずも、その大人に少しずつ近づいていってしまってる感じ。

こういう「大人」にやや近づいたのと、戦闘シーンの量とクオリティが高まった分、前回までの淡く詩的な感じは薄れてきた感じ。
それはそれで面白いんだけど、その変化はなんだか大人になることに実際似てるかも。
逆に前巻までの雰囲気が、懐かしい幼少期の感覚に近い気がしてきた。

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