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【中古】 10年後に食える仕事 食えない仕事/渡邉正裕【著】
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★★★★
日本で働く日本人の各種職業が、10年後にはどうなってるかという話。
主にグローバル化による影響が考慮されている。
内容のポイントは以下のようなもの。
難易度が世界的に見てそこまで高くなくてなおかつ日本人的な特徴も生かせない職業は、「重力の世界」というカテゴリになるらしい。
このカテゴリに属する仕事は、日本では今後ますますやばいよ、だから政府にも対策してもらいたいけど、結局頼れるのは自分だけだよってゆうお話。
予測のための要素としては、中国やインドへの発注の増加、中国やインドなどから来る労働者の増加、そして中国やインドの技術力も少しずつアップ、というのがほとんど。
世の中全体がより高度に機械化されていく、という要素はほぼ考慮されていない。
それでも、とても興味深い内容だった。
10年後の予想と対策はもちろん面白かったけど、グローバル化という観点で見た職業分類方法自体がまず面白かった。
真面目に就活しなかった私としては、日本における職業の全体像と位置関係が、この分類図たちを見てやっと見えてきた気がした。
初めはタイトルを見ただけで憂鬱になりそうだった。読んでみると、身が引き締まる思いがした。
実際の10年後はどうなるかわからない。今はない全く新しい職業が生まれてるかもしれないし、何かしらの労働的パラダイム・シフトが起きてるかもしれない。
それでも現時点では、この本が示す方向性にはわりと納得できた。
そこそこ以上の生活と安心がほしければ日々それなりの努力と勉強は欠かさないようにせねば、ってことを再認識させてもらえたと思う。