150億年の手紙―「進化論」から「分化論」へ、パラダイムは変わる

【中古】 150億年の手紙 「進化論」から「分化論」へ、パラダイムは変わる 地球・宇宙・そして人間PART3/松井孝典(著者)

 

★★★★★

《概要》

宇宙の誕生から人類が文明を築いた現代に至るまでの歴史を、著者の提唱する「分化論」という概念を使って説明している。なぜ均質な宇宙から星が生まれたのか、または高温で単純だった地球から海、大気、陸が誕生し人類が生まれるまでに至ったのはなぜかということを説明している。
ここでは、「進化論」だけではカバーできない均質から多様化への遷り変わりを、この分化論によって説明している。地球の歴史は今、「分化」の折り返し地点にまで来ているという。
最後には、著者が考える「分化の終末」論で締めくくられる。

《感想》

宇宙から生物、人類に至るまでの歴史を、「分化」という一つのスケールを用いて論じている。この「分化概念」というべき一つの手段だけを用いて論じられているので、非常に解りやすかった。 これを読むと、「歴史」を知る事の重要性を、改めて認識させられる。 
最後には、人間の社会的な「分化」にまで言及している。著者の幅広くかつ奥深い知識には驚かされる。 
これを読んで、より良い未来を選択するためには歴史を解析する事を怠ってはいけないと強く思った。

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