機動戦士ガンダムUC (6) 重力の井戸の底で (角川コミックス・エース 189-7)

機動戦士ガンダムUC6 重力の井戸の底で【電子書籍】[ 福井 晴敏 ]

 

★★★★

砂漠でのシーンが圧巻。生身での砂漠大横断。
キャプテンことジンネマンという男の、人間としての深さを感じまくった。

この作品は、メカや戦闘シーン以外の場面がとても印象に残るなあ。
あと既存の設定の深堀や、台詞も、めちゃくちゃ印象強い。

この作品の中のモビルスーツというのは、もはやオプション的存在でしかないのかも。 あとプラモなど、現実世界での商業的な利用のためとか。
もちろん、サイコフレームや人型兵器というのがあってこその物語なんだけど。

まあ今までの富野監督のUC作品も、ほぼそんな感じだったと思うけど。

小説っていいね。登場人物の心の台詞=作者の考えみたいなのがよくわかるのが、何よりも面白い。
もちろん、映像は映像独特の面白さや芸術味があるんだけど。

近年のテロを彷彿させる場面には、かなりリアリティがあった。
宇宙世紀になってもまだ同じことをやりかねない人間のアホさが描かれてる感じ。

はっきりしない主人公の行動に苛立ちを感じながらも、理想と現実の狭間で最善の行動を迫られ、一つ一つを重たく選択していくその姿を見てると、痛々しい。
この主人公は今の日本なのかなって少し思ってみた。

兵器的には、ジェガンの次みたいな感じのジェスタがかっちょいい☆

強化人間への刷り込みシーンが、映画『アイランド』みたい。

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