機動戦士ガンダムUC (5) ラプラスの亡霊

【中古】(小説)機動戦士ガンダムUC 5/ 福井晴敏

 

★★★★

冷徹で頭がキレて不死身で自分にも他人も厳しい軍人おやじとして活躍してきたダグザが、今回最も熱い。

なんとなく、Xファイルのモルダー後任ドゲット捜査官とキャラがかぶって見える。って目つきと軍つながりってとこだけか・・・。でもなんとなく雰囲気似てる気がする。

今回の彼を見ていると、幽々白書の歌を思い出す。
「メチャメチャきびしい人達がふいに見せた やさしさの せいだったり するんだろうねーー」

このガンダムUCの主人公バナージは、ニュータイプでありながら、ガンダム史上最もまともな感覚を持った主人公かもしれない。小説ならではの心理描写によって読み取れる主人公の気持ちは、日常世界で暮らす我々の感覚に近い気がする。今までのどの作品よりも。
というよりも、時代に合わせ、現代の若者心理に近いということなのかもしれないが。

アニメでは表現が難しかったであろう、軌道上で地球の重力の影響をもろに受ける高度での戦いの難しさを、この小説だと巧みな戦闘描写により鮮明に感じ取ることができる。

相変わらず、辞書を片手に読むことで、難解な二字熟語によって醸し出される絶妙な心理や雰囲気を的確に感じ取ることができる。

謎は深まるばかりでどのような結末になるか不安だけど、とりあえず次を読み進めていきたい。

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